2025年3月30日、いざ赤岳へ!
10:00ごろ、美濃戸口駐車場に到着。
駐車場周辺にはほとんど雪がなく、わずかに残っているだけ。駐車場は8割くらい埋まっていて、この時期でも人気の山だなぁと実感。

フロントで二日分の駐車券を購入。MILLETのロゴ入り。イラストにほっこり。笑


林道歩きと雪山装備の不安
駐車場から登山道まではすぐ。赤岳山荘までの林道は、チェーンを装着すれば車も通行OKみたいですが、普通車にはよっぽどおすすめできない悪路です。
着く頃には車はボロボロになってそう。


林道に入ると、路面は雪で覆われていて、積雪は10〜20cm程度。
この日は軽アイゼンだけを持参。ピッケルやチェーンスパイクは持っていなくて、少し不安を感じながらスタート。


序盤は雪の少ない道を選べばアイゼン不要な緩やかな登りが続き、やまのこ村テント場を抜けて、11:40ごろ赤岳山荘に到着!
赤岳鉱泉までの道のりと人工氷瀑
ここから雪が増えて、本格的な雪山の雰囲気に。車道が終わると道幅が狭くなり、積雪もかなり増えてきました。ここで軽アイゼンを装着。天気は快晴で小川が流れて、穏やかな雰囲気の登山を楽しみました。


12:15、美濃戸山荘に到着。ここは北沢と南沢の分岐点。今回は赤岳鉱泉のテント場か、行けたら行者小屋のテント場でテント泊を計画していたので、北沢ルートを選びました。

自然豊かな林道に、ところどころ沢が流れていてとても気持ちの良い登山道です。たまに足場が悪いところもあるので油断は禁物です。



14:00前に赤岳鉱泉に到着。日曜日だったので、下山者がそこそこいて、10人くらいの登山者とすれ違いました。
赤岳鉱泉には立派な人工氷瀑があり、海外からの登山者グループが記念撮影してました。山小屋も営業していて、エントランス内は暖かくて、思わず泊まりたくなりました。

赤岳鉱泉からは八ヶ岳の稜線も見えます。

行者小屋でのテント泊と夜の過ごし方
ナッツを食べながら休憩して、体力に余裕があったので、行者小屋を目指すことにしました。時々八ヶ岳の稜線も顔もだしたりと、展望が開けてきて気分も上がります!
とはいえ、赤岳鉱泉を過ぎると道がどんどん険しくなり、積雪もさらに増えてきました。トレースを頼りに、浮力のある雪道をひたすら登っていきました。チラホラ足がハマった後があり、膝上まで埋まるところもありました。
15:00過ぎに行者小屋に到着。冬季は無人ですが、トイレは使えるし、テント場はかなり広くて開けています。
先着テントが1張り。木陰にテントを設営しましたが、ペグが刺さりにくく、地面を掘って手と足で固めながら設営。強風に備えてしっかり固定した結果、翌日の撤収はちょっと大変になりました。


気温は-2〜-3℃。夜間は-10℃以下の予報。
足先など患部に「貼るカイロ」を貼り、できる限りの重ね着、寝袋はamazonで購入した3シーズン用の寝袋。快適温度:8℃~19℃。
寝袋だけでは到底敵うはずもないので、エマージェンシーシートを巻き付けて熱が反射するように工夫しました。マットを敷き足元にはザックをおきその上に足を乗せることで足元からの底冷えを防げます。
今回の装備で一番恐れていたのは夜中の寒さでしたが、そんな感じでなんとか乗り切れました。

夕食は妻の手作りおにぎりとレトルトのミネストローネ。
その後、先ほどの登山者グループが到着して、周囲がかなり賑やかに。
17:00頃には、早めに就寝したものの周囲の笑い声は夜まで続き、、次回は耳栓を忘れずに持っていこう、、
翌朝:3月31日 登頂断念の決断
5:00起床。朝食とトイレを済ませて、テント内の荷物をすべてザックに詰め込みました。テント自体は撤収せずそのままにしておきました。
テント以外は全部背負って行ったのですが、その結果ザックはかなり重くなり、斜度のある雪道ではバランスが取りづらく、歩くのがかなり大変でした。
行者小屋から先は傾斜が急になり、雪と氷が混ざった登山道に。軽アイゼンだけでは慎重に進まないといけなくて、重いザックがバランスを崩しやすくて、辛くなってきました。


森林限界を超え、風と雪がちらつき始めました。視界もどんどん悪化。凍結した急斜面を前に、初めてピッケルの必要性を実感しました。

標高2,600mあたりから鎖場。しかしまだ諦めない。。山頂は無理でも尾根までは出たい。。。
そこは氷の世界。怖いし苦しいのは間違いないですが、とても幻想的でついシャッターを切ってしまいます。


2,650mあたり、直角に曲がった鎖場。急勾配で少し体勢を崩すとそのまま左右どちらかに落ちそうな雰囲気。なんとか無理して登ることができても降りれる自信がない。
下りは足を踏み外すとそのまま滑り落ちそう。ということで泣く泣くギブアップ。下山を開始しました。
下山を開始して、テント場に戻るとガスが減っていたので、八ヶ岳の尾根をバックに記念撮影!

テントを撤収して、無事に12:00前に下山・駐車場に帰着しました。
次回は装備をしっかり整えて、再挑戦を誓いました!