上高地での前撮りを夢見て
2024年7月2日、私たちは結婚式の前撮りをするために、長野県・上高地へ向かいました。
前日、新宿から特急あずさに乗り、松本のビジネスホテルに前泊。朝5時にホテルを出発し、タイムズカーシェアで沢渡(さわんど)駐車場へ向かいました。ところが、前々日から続く大雨により、上高地周辺の川は増水し、私たちの期待とは裏腹に、穂高連峰の麓は荒れた天候となっていました。
「晴れてくれ……!」と前日、四柱神社で晴天祈願もしましたが、その願いは届かず。大雨の中、沢渡駐車場で時間を潰しながら、天候が落ち着くのを待ちました。

憧れの上高地へ
9時30分過ぎ、ようやく雨が小降りになったため、せっかくここまで来たのだからと上高地バスターミナルへ向かうことにしました。
沢渡駐車場から上高地バスターミナルまでは大体30分程度です。
雨の中、バスは険しい峠道を淡々と進んでいきます。登山バスの運転手さんには本当に頭が上がりません。
上高地は日本を代表する山岳景勝地であり、多くの登山家や観光客を魅了してきました。特に河童橋から眺める北アルプスの山々、明神池、大正池などは有名な撮影スポットです。

私たちは梓川と穂高連峰を背景に前撮りをする予定で、スーツとドレスをレインウェアの下に仕込んでいました。
バスターミナルを降りると、雨はさらに弱まり、時折青空ものぞき始めました。「これはいけるかも?」と期待しながら、河童橋へ向かって歩きました。
想像と違った梓川の姿
河童橋が近づくと、視界が開け、ついに梓川が目の前に現れました。
……そこにあったのは、私が思い描いていた澄んだ清流とはまるで違う、茶色く濁り、荒々しく流れる梓川でした。



普段の上高地は、「日本屈指の清流」と言われるほど美しい水の色を誇ります。しかし、この日は豪雨の影響で川の水位は上がり、普段の静けさとは程遠い、まさに“濁流”と化していました。
とはいえ、せっかくここまで来たのだからと、撮影を始めることにしました。
雨の中の前撮り
今回の前撮りは、カメラマンに依頼したわけではなく、二人だけで撮影を行います。
河童橋を渡り、川上に少し進んだところに見晴らしの良い空間とベンチがあったので、そこで撮影を開始。


雨は降ったり止んだりを繰り返していましたが、時折雲が切れ、光が差し込む瞬間がありました。
そのチャンスを逃さないよう、急いでシャッターを切りました。



しかし、どうしても写真の下部には濁流が映り込んでしまいます。私たちの笑顔とは裏腹に、背景の荒々しい流れが対照的で、思い描いていたロマンチックな雰囲気には程遠い仕上がりに……。
そんな中、「翌日は晴れそうだ」という天気予報を知り、私たちは急遽、次の日に霧ヶ峰(車山)で改めて撮影をすることにしました。
そして、霧ヶ峰へ……
翌日、私たちは霧ヶ峰へ向かいました。そこでは青空が広がり、良いロケーションの中で前撮りを行うことができました。
その時の様子は、次回の記事で詳しくお伝えします。